REPORT REPORT

「Coca-Cola presents unBORDE 5th Anniversary Fes 2016」2016.4.20

4月10日(日)千葉・幕張メッセイベントホール

「Coca-Cola presents unBORDE 5th Anniversary Fes 2016」


チームしゃちほこが在籍するレーベル〈unBORDE〉の5周年を記念して、所属アーティストが幕張イベントホールに集結したビッグ・パーティ。チームしゃちほこにとってこの会場は、昨年4月の〈幕張HOLLYWOOD〉で2DAYSのライブを成功に収めた思い出の地であり、また来る5月21・22日には再び2日間にわたって単独公演を行う、VICTORY YEARの第一関門となる場所だ。なので、メンバーにもファンにも馴染み深い場所ではある。が、今回ばかりはここがホームだとは言い難い。完全招待制によるこのイベントには、RIP SLYME、きゃりーぱみゅぱみゅ、ゲスの極み乙女。などトップ・アーティストがこぞって参加。それぞれのファンが多数集まっているのはもちろん、正直アイドルにはまったく興味がないという観客も少なからずいるはず。そんなアゲインストな状況下で、チームしゃちほこはどんなステージを見せてくれるのか?期待も高まる。


藤井隆をゲストに迎え大いに盛り上がったtofubeatsのステージの余韻が残る中、会場にいつもの「出囃子」が鳴り響く。すると、客席のあちこちに6色のペンライトが光りはじめた。想像以上に多くのしゃちファンが集まってくれたのがわかるが、それでも半数に届かない数だ。


ステージ上に5人のメンバーが揃うと、秋本帆華の「見てー! あれが私たちのレーベル unBORDE!」というシャウトとともに「恋人はスナイパー」でライブはスタート。チームしゃちほこの名刺代わりの楽曲で、テンションを一気に高めていくメンバーとしゃちファンたち。しかし、初めてしゃちのライブを目の当たりにした多くのオーディエンスは、その盛り上がりにどうついていけばいいのか、少々とまどってるような様子が窺える。その空気を即座に察知して、いつも以上にパワフルに客席を煽り、一人一人に問いかけるようにダンスやコールを促していくメンバーたち。髪を振り乱しながら激しく頭を振る大黒柚姫を筆頭に、全身全霊のパフォーマンスで訴えかけていく。ライブ後、メンバーに話を訊いたところ「知らない人にしゃちを知ってもらうっていう感じで、フェスの時のみんなのやり方って、単独ライブとは違うんですよ」(秋本)と語っていたが、まさにこの臨機応変な攻め方は、ロックフェスなど多くの他流試合を経験して培ったスキルといえるだろう。「今日みたいにしゃちのことを知らない人が多いライブは、めっちゃ燃える! 私たちのこともっと知って!って(笑)。大きい会場だから、普通に踊ってても見えないじゃないですか」(大黒)。「わかる! タオル振ってない人を見つけたら、めっちゃ目で訴えかけたりね。やる曲数も少ないから、そこに全力を注がないとダメだから。短い時間にギュっと詰め込んで魅せるのを意識しました」(伊藤)。


話をライブに戻そう。メンバーカラーのレーザービームが飛び交う中、2曲目は「いいくらし」。unBORDEにはダンス・ミュージックを主体にしたアーティストも多いが、そういったファン層をも振り向かせるEDMチューンを投下していくチームしゃちほこ。めくるめくような展開で、最初は固かった客席も気づけば大きく揺れている。決定打となったのは、3曲目に披露した「JOINT」。unBORDEの先輩であるRIP SLYMEのヒット曲のカバーであるこの曲では、坂本遥奈の速射砲のようなラップを皮切りにしたアグレッシヴな攻撃に、世代やジャンルを飛び越えた盛り上がりを見せ、会場じゅうがタオルを振り回す美しい光景が生まれた。


「知ってる人は一緒に踊って! 知らない人は知ったふりして踊れーーー!」と坂本がフロアに檄を入れ、「トリプルセブン」でライブも終盤へ。いつものようにステージも客席も一緒に踊ってカオティックな盛り上がりを見せていたのだが、さすがに初見の観客には振りが難しかったか。会場全体がひとつになって踊る、というまでには至らなかったが、ステージ脇のヴィジョンに映し出された汗だくになって歌い踊るメンバーたちの姿と、隣で振りコピに没頭するファンの姿を目の当たりにしたオーディエンスに、チームしゃちほこのライブのアツすぎるアツさは十分すぎるほどに伝わったことだろう。


「春らしいふわふわした曲なので、ふんわり聴いてください」という秋本の脱力したMCが空気を入れ替えると、最後にニュー・シングル「Cherie!」を披露。ついさっきまでの迫力あるステージとは打って変わった、爽やかな春風のようなキュートで可憐なダンスをみせる彼女たちに、会場の半数以上を占める女性客たちもうっとりした表情で眺めていたのが印象的だった。


約25分の短い時間ながら、カラフルな魅力を見せつけた、チームしゃちほこ。最後はグループを代表して咲良が「ついでに聴いた方も、チームしゃちほこを可愛がってくれたら嬉しいです」とユニークなMCで締めるあたりも含めて、大きな舞台でも常にしゃちらしさ全開で挑む彼女たち。1ヶ月後にはここ幕張イベントホールのステージに、チームしゃちほこがふたたび立つ。(文:宮内健)






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