REPORT REPORT

チームしゃちほこ 幕張メッセ2DAYS「鯱のぼり」DAY1 跳ねまくれ!魚のぼり 2016.5.27

5月21日(土)千葉・幕張メッセイベントホール

「チームしゃちほこ 幕張メッセ2DAYS「鯱のぼり」DAY1 跳ねまくれ!魚のぼり 」


 5年目5公演5万人という大きな目標を掲げた〈VICTORY YEAR〉。その試金石となるのが、幕張メッセ2DAYS「鯱のぼり」だ。鯱の文字を分解するように、「DAY1 跳ねまくれ!魚のぼり」「DAY2吠えまくれ!虎のぼり」と銘打って、まったく異なるセットリストで挑むという。メインステージの両側には「魚」「虎」の文字がでかでかと書かれた大きなバルーンが。そしてアリーナ中央にはセンターステージが設けられ、ライブの始まりを今や遅しと待ち構えている。


 「これは歌と踊りと笑顔で人々を幸せにしようとする少女たちの物語」というナレーションとともに、スクリーンには〈Road to 笠寺〉をテーマにした冒険譚のようなCG映像が流れる。コミカルな内容で笑いを誘いつつ、「今日は一緒に跳ねまくろうぜ!」と気合い一発シャウトすると「overture」が流れ、メンバーたちがステージに登場!いよいよライブの始まりだ。


 VICTORY YEARの幕開けを飾るのはやはりこの曲「恋人はスナイパー」。オリエンタルなエッセンスを取り入れた衣装に身を包んで記念すべき路上デビュー曲を歌う(5年目の)チームしゃちほこは、「トリプルセブン」「J.A.N.A.I.C.A.」、この日ライブ初披露となった「ケモノノハナミチ」と立て続けに披露。冒頭4曲にして早くもトップギアに入ったパフォーマンスで幕張の観衆を元気よく跳ねさせる。


 今回のライブではメンバーそれぞれに〈ソロ・ミッション〉が課せられた。その第1弾は秋本帆華のソロMC。スーパーササダンゴマシーンみたいなことをやりたい!という秋本自身の発案で〈おっとりパワポプレゼン〉をユルっと披露したのち、「跳ねるコーナー」なるパートへ突入。秋本が「せーの!」と言ったら会場全体でジャンプするというシンプルなシステムだ。しかし最初の「OEOEO」では快調に「せーの!」を連呼していた秋本だが、おっとりした性格かつ普段煽りをしないポジションにいるためか、目まぐるしく展開する「天才バカボン」では「せーの!」を発するタイミングがズレてしまったり、「いただきっニッポン!~おみそれしましたなごやめし~」では号令を発せずに曲が終わるという面白い結果に(というか秋本の号令がなくても、客席は勝手に跳ねまくっていたのだが)。


 そしてライブは、ソロ・コーナーへ。センターステージに登場した大黒柚姫のミッションは〈ソロ・ダンス〉。この数日間、他のメンバーよりも入り時間を早くして猛レッスンに勤しんだという大黒は、センターステージの広さを目一杯活かしたダイナミックで切れ味鋭いダンスを披露。合間には〈I'm a perfect 柚姫〉的な遊びの要素も取り入れた見事なパフォーマンスで会場じゅうの喝采を集めた。


 会場がキミドリ一色に染まると、メインステージには坂本遥奈が登場。〈ソロ・パフォーマンス〉がミッションであった坂本は、昨年末に行われたソロライブ6DAYS後半で見せたステージの延長戦上にあるような、エレガントな可愛らしさを前面に打ち出した歌と踊りで魅せていく。LEDの大型ビジョンに現れた映像演出とシンクロさせた振り付けなど、これまでのしゃちにはない表現スタイルを見事に呈示していた。


 咲良菜緒のソロ・ミッションは〈ソロ・スカイウォーク〉という謎のお題が与えられていたが、それは気球に乗って会場じゅうを移動しながら「ベイビーミソカツ」を歌うという大掛かりなものだった。スタンドの客席ともハイタッチできるぐらいに近づいたりと自由に飛び回った。次の曲に入るとトロッコに乗って秋本帆華が登場し、秋本と咲良の新ユニット〈Red Hono Blue Nappies〉で新曲「翼を授けてグローリア」を披露。予想外の組み合わせながら見事なハモりも聞かせたりと、会場を大いに盛り上げた。


 そして!会場全体が黄色く輝くと、センターステージに〈ソロ曲〉のミッションを与えられた伊藤千由李が登場。去年の幕張2DAYSのMCでソロ曲が欲しいと直訴した伊藤だが、ちょうど一年後の同じステージで待望のソロ曲を披露することとなった。ステージに立った段階ですでに号泣していた伊藤は、何度も声を詰ませながら「一年経っていい曲にめぐり合いました。大切に歌っていきたい曲です」と述べて、新曲「泣いてなんかいないよ」を歌いはじめる。その曲名が出てきた瞬間には会場からさすがに笑いがこぼれたが、フォーキーな楽曲の美しさと、涙をこらえながら歌う伊藤の姿に会場に居合わせた誰もが胸を打たれたことだろう。


 「もーちょっと走れ!!!」でトロッコに乗ってメンバー全員が再びセンターステージに集結すると、大サビでゆずぽんコールが轟いた「乙女受験戦争」を皮切りに、トロッコで会場じゅうを練り歩きながら歌う「JOINT」や、力強いダンスが見所の新曲「Wow Oh! Oh!」、過剰すぎるほどに飛び交うレーザービームの海の中で会場全体が踊り跳ねた「アイドンケア」……と、圧倒的なパフォーマンスで頂まで一気に駆け上がる。全力で跳ねまくった客席にもさすがに疲れが出てきた頃だが、チームしゃちほこには手を緩めようとする気配がまったくない。しゃちほこきってのアゲ曲中のアゲ曲「そこそこプレミアム」で完全に頭のネジが外れ、〈みんながいなくちゃならない 誰が欠けてもつくれない 君がいるからできる オリジナリティ〉という大サビのフレーズに万感の思いがこめられた(ように感じた)「勝手にハイブリッド」、跳ねまくる!といえばこの曲「いいくらし」、問答無用のアンセム「抱きしめてアンセム」と、一瞬も休む隙を与えずキラー曲の数々を繰り出していく。9曲ノンストップ続いた本編を締めくくったのは「エンジョイ人生」。6色のテープが舞い散る中、オーディエンスたちもありったけのジャンプとシャウトを出しきった。


 熱気が覚めぬ中、会場にはふたたびCG映像が流れ、8月に開催される日本武道館公演のタイトル「しゃちサマ2016 真夏のPOWER BALL」と、360度のセンターステージで開催されることが発表された。そのBGMに流れていた聴きなれないサウンド。それこそが、浅野尚志が手がけたチームしゃちほこの最新曲「ULTRA 超 MIRACLE SUPER VERY POWER BALL」だった。燃え盛る炎の中でエモーショナルに披露されたこの曲は、サビの〈BANG YOUR HEAD〉という部分で激しくヘッドバンギングする振り付けが取り入れられているのだが、初披露のはずのこの日の段階で、ヘッドバンギングでとてつもない一体感を早くも生んでいて、今後チームしゃちほこの新たなるアンセムとして大切な1曲になっていくだろう予感を確信させた。最後の最後にとんでもないBOMBを投下したチームしゃちほこは、最後に「でらディスコ」を歌いながら、トロッコで客席を練り歩きながら感謝の気持ちを伝えて、激しすぎる「DAY1 跳ねまくれ!魚のぼり」の幕を下ろした。




【しゃちメン反省会(?)アフタートーク】

*1日目の終演後にインタビュー収録


咲良「今回の幕張は、メンバーとみんなが一緒になってひとつのことをする、参加型のライブっていうのがテーマで。2日間で『魚』と『虎』に分かれてて、魚は跳ねるからみんなでジャンプをできる曲が多いセトリになったんだよね」

秋本「私はふだんライブとかで煽ったりしない人だから、『せーの!』って掛け声でジャンプさせるタイミングがよくわからなくなって、途中踊れなくなっちゃったり(笑)。まあ、苦戦しながら、がんばりました(笑)」

大黒「柚姫は、ソロ・ダンスがんばった! 全然覚えられないし、自分がやったことない曲とかやったから筋肉痛になったり。ハルやちゆもソロのダンス・パートとかあるけど、その二人とはちょっと違った個性が出せるように踊れたらというのは意識したかな。1日目が終わったから、縛られたものがひとつほどけてちょっと安心してます(笑)」

坂本「私は、映像演出と合わせたソロ・パフォーマンスをやったけど、こういう魅せ方もアリなんだなって気づけてよかった。一度でも振りやきっかけを間違えるとダメだから、かなり気をつけて踊りました」

秋本「でも、ちゃんと合ってたよ。ハル、すっごい可愛かった!」

坂本「本当に? だったらよかった(笑)。普段は大きいライブになると、それぞれがソロで歌ったりすることもあるけど、今回はみんながみんな全然違うことをやってたから。リハーサルに入っても、一人一人別々に練習してる時間が長かったし、お互いになるをやるか当日までわからなかったよね」

大黒「ほーちゃんと菜緒はユニットやったしね。よく覚えられないユニット名だったけど」

咲良「ユニット名は、店長に勝手に付けられたものだけど、私としては納得してないから(笑)」

秋本「あれは定着させない!」

咲良「ユニット名募集中です(笑)」

秋本「で、今日はなんといってもちゆのソロ曲だよね! ちゆ、いつから泣いてたの?(笑)」

伊藤「曲が始まる前から、センターステージの下に隠れてたんだけど、その時にはすでにちょっとヤバかった(笑)。でもさ、感動的な場面だったのに、みんな笑ってたんでしょ?」

秋本「だって曲名が『泣いてなんかないよ』なのに泣いてるんだもん、ずっとギャグだと思っちゃって(笑)。スタッフさんもメンバーも大爆笑してた」

大黒「歌詞もせっかくいいこと言ってるのに、全然入ってこなかった(笑)。期待を裏切らないよね、ちゆは」

坂本「でもさ、ちゆ、めっちゃ悔しいでしょ?」

伊藤「うん、悔しい!」

咲良「明日は2日目でセトリも違うけど、とにかくアゲるっていうことは変わらないから。1日目も2日目も『普通に盛り上がったね』っていうので終わらない、それぞれが違う盛り上がり方で『楽しかった』ってみんなに感じて帰ってもらいたい。ソロのミッションもかぶらないようにやりたいしね」

秋本「あとは、ちゆが泣かないこと(笑)。もっとがんばれるもんね、ちゆは」

伊藤「うん、リベンジする!」


(文:宮内健)



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