REPORT REPORT

チームしゃちほこ 幕張メッセ2DAYS「鯱のぼり」DAY2 吠えまくれ!虎のぼり 2016.6.9

5月22日(日)千葉・幕張メッセイベントホール

「チームしゃちほこ 幕張メッセ2DAYS「鯱のぼり」DAY2 吠えまくれ!虎のぼり」


 5年目5公演5万人の達成に挑む〈VICTORY YEAR〉のキックオフとなる、幕張メッセ2DAYS「鯱のぼり」。「DAY2 吠えまくれ!虎のぼり」は、その名の通りシャウトしたりシンガロングしたりと、一緒に声を上げて盛り上がることをテーマにしたライブとなった。


 1曲目を飾ったのは、チームしゃちほこ最初のオリジナル曲「ごぶれい!しゃちほこでらックス」。ライブ冒頭からキラキラとテープが舞い散る中、会場全体が「ウリャ!オイ!」と全力で吠えまくると、続いて「ザ・スターダストボウリング」を投下。2曲目にしてもはやライブ終盤のような凄まじい盛り上がりを見せる。勢いをそのまま、〈吠えまくる!〉といえばまさにこの曲な「んだって!!」で地の底から沸き起こったようなデスボイスを響き渡らせると、昨日初披露した「ケモノノハナミチ」は早くもオーディエンスにも浸透。メンバーの振り付けもばっちりとキマっていた。


 この日もメンバーにはそれぞれソロ・ミッションが与えられていて、まずは昨日に引き続き秋本帆華のソロMCによる〈おっとりパワポ・プレゼン〉。前日とはまた違ったテーマをふんわりとしたプレゼンで着地させると、「ここからは吠えまくるコーナー!」と銘打って、秋本の「せーの!」という号令に合わせて力いっぱい「ウォーッ!」と吠えまくるようにと指令が下される。イントロから叫ぶフレーズがある「It's New 世界」「ピザです!」にはじまった吠えまくるコーナーだが、前日「せーの!」に合図で観客ジャンプさせるタイミングをうまく取れなかった秋本が反省点を早速リカバリしていて、シャウトさせるタイミングや叫び声の長さを自在に操っていた。咲良菜緒が〈本気で本気の本気だよー!〉とデレな愛嬌を振りまきながら吠える「大好きっ!」や、パワポプレゼンで〈可愛いものを見た後に吠えたくなる〉を実践した「Chérie!」など、キュートな魅力多めで吠えるコーナーを駆け抜けた。


 そして、この日もソロ・コーナーへ突入。前日は舞台に上がった時点で号泣していた伊藤千由李だが、この日は笑顔でステージに登場。感極まってうまく歌えなかったソロ曲「泣いてなんかいないよ」を、この日は伊藤の持ち味であるまっすぐで伸びやかな歌声の魅力を存分に発揮し、見事なまでに歌い上げた。


 「虎」と書かれたバルーンに乗って咲良菜緒が登場し、スタンド席の上のほうからゴンドラの真下まで全方位に笑顔を振りまきながら「ベイビーミソカツ」を歌い終えると、赤い魚のトロッコに乗って秋本が現れ、昨日に引き続きユニット曲「翼を授けてグローリア」を息のあったデュエットで熱唱した。そのまま秋本が残って「おっとりガールの憂鬱」で大観衆を一気にほのほのした世界へと引きづり込むと、メルヘンチックなムードを引き継ぐように坂本遥奈のソロ・パフォーマンスへ突入。「小さな夜の歌」のワルツにあわせて、映像と連動したダンスを成功させた。


 ソロ・コーナーのラストを飾ったのは、大黒柚姫。DAY1ではセンターステージを広々としたダンスを見せたが、この日はメインステージに立って、前日とは違う楽曲でまったく異なる振り付けのダンスを披露。途中にお笑い芸人・永野の踊りを引用したりと、もはや余裕すら感じられるパフォーマンスで会場を沸かせた。


 そしていよいよライブは後半戦へ。メンバーそれぞれがトロッコに乗って会場を練り歩く「よろしく人類」にはじまり、シンガロング・ナンバー「Wow Oh! Oh!」、ストレートにしゃちのカッコ良さを追求した「ちぐはぐ・ランナーズ・ハイ」で会場を熱く感動させたところで、次に届けたのは「colors」。ピアノ独奏からストリングスが加わるイントロダクションではじまったこの日は、伊藤千由李が歌い出しのパートを担い、ラストのパートは大黒柚姫が想いの込もった熱唱を聴かせる。5人の歌割り、そして5人のフォーメーションに変化はしたものの、活動休止中である安藤ゆずの想いは残りのしゃちメンたちがしっかりと受け継ぎ、変わらず守っていることを示したような、見事なパフォーマンスだった。


 MCを挟む余地もないまま、ここからは怒涛のアゲ曲セットへと突入。レーザー光線が狂ったように乱れ飛ぶ「勝手にハイブリッド」で、坂本が「吠えろーー!」と全力で煽ると、それまでも凄まじい迫力だったオーディエンスの「オイ!オイ!」という叫び声が、さらに大きくなって盛り上がる。去年の幕張で初披露されてから1年かけて立派なアゲ曲へと成長した「いけいけハリウッド」と続いた後、「乙女受験戦争」「トリプルセブン」「エンジョイ人生」という最強のアゲ曲を連続でぶち込んでいく。そこに生まれたのは、今までのチームしゃちほこのライブでもちょっと経験したことないほどのアツさだ。そしてライブはいよいよ最後の曲へ。するとここで、咲良菜緒があえて流れを止めて客席に語りかけ始めた。


「幕張にはこのイベントホールとは別に、もっと広い展示場という会場があります。今日そこでライブをやっているのはAAAさんです。だけど、今一番うるさい会場ってどこだと思いますか?」


 その言葉を受けて、「鯱のぼり」の会場である幕張メッセイベントホールこそ、一番うるさい会場だと言わんばかりに精一杯の力で吠えるオーディエンス。


「だけど私はまだAAAさんに届いてないと思います。展示場のスタッフさんに『今日イベントホール、うるさいね』って言わせたいじゃん!だから私たちはこの一曲を用意しました。みんな、最後の曲は思いっきり叫んで歌ってーー!抱きしめてアンセム!」


 エモーショナルでセンセーショナルな咲良のスピーチに、全オーディエンスの頭のネジはぶっ飛んだ。そして、もはや誰も止めることができない渦のような熱狂が、幕張メッセイベントホールに生まれた。会場の凄まじい勢いにさらに煽られ、ステージ上でパフォーマンスするメンバーも今まで到達したことがないゾーンに突入してしまったかのようだ。その光景に見たのは、チームしゃちほこのライブが元気に歌って踊るアイドルとそれを応援するファンという構図をとっくに逸脱し、純粋に歌とパフォーマンスの力でオーディエンスを熱狂まで引き連れていく、ライヴ・アーティストとしての圧倒的な実力だ。ラストのフレーズを大黒が思いの丈を振り絞ってシャウトし、最後はセットの階段にいた〈大五郎〉も連れ出して〈6人〉一緒に「抱きしめてアンセム」を踊りきって本編は終了した。


 アンコールには前日と同様、新曲「ULTRA 超 MIRACLE SUPER VERY POWER BALL」を披露。前日以上にヘドバンの一体感が増していて、この曲の底知れない力を感じさせた。今日の感想を一人ずつ述べたあと、最後の〈おっとりパワポ・プレゼン〉で紹介された「マジ感謝」で、2日間にわたるライブの感謝の気持ちを告げ、「鯱のぼり」は大成功のうちに終了した。




【しゃちメン反省会(?)アフタートーク】

*2日目の終演後にインタビュー収録。スケジュールの都合により、秋本・咲良のみ参加。


──いやぁ、今日のライブは今まで見てきたチームしゃちほこの中でも、一、二を争うぐらいに盛り上がってたと思います!

秋本・咲良「本当に!?」

──個人的には去年の幕張2日目を超えた熱狂と感動を覚えました。

秋本「おーー、それは嬉しい! 同じ会場だから比べやすいもんね」

咲良「今日は『吠えまくれ!虎のぼり』ってテーマだったんですけど、昨日の反省を今日のライブに活かすことができたよね」

秋本「うん。昨日は私が『せーの!』って言ったらジャンプするってのがあったけど、それを〈跳ねるコーナー〉でしかやってなくて。お客さんは最後も跳ねたかっただろうなあって思って。だから今日は〈吠えるコーナー〉以外でも、ライブ中のいろんなところで『せーの!』って言って、いっぱい吠えさせて。今日のテーマを最後まで全うできたと思う」

──最後の最後にみんなで大声で叫んで終わったところもよかったですね。そして今日のハイライトのひとつはやっぱり、菜緒ちゃんの「抱きしめてアンセム」の前のエモいスピーチが最高でしたね。

秋本「(笑)あの時ヤバかったよ」

咲良「普通の煽りだと、みんなも理解する前にとりあえず声を出すっていうのをわかってるから、ちゃんと想いを伝えた上で、叫んで盛り上げたいって思って……言ってしまいました(笑)。ぶっちゃけ私たちも展示場でやりたいじゃないですか? 2年連続同じ会場かって思ったところはあったから。ぶっちゃけね」

──そういう悔しさも含みつつのスピーチだったわけですね。でも、あれでさらにみんなの気持ちがひとつになったし、大声を上げる意味や目的っていうのも明確になりましたよね。あと、あまり大々的に言ってはなかったけど、実は最後のパートって10曲連続だったんですよね。

咲良「そうそう。昨日も最後は9曲連続だったし。なんかでも、去年の武道館で10曲連続に挑戦してて。スタッフさんも私たちがキツいだろうと思ってたら、意外とできちゃったんですよね。それからなんか普通に10曲とかセットリストが組まれるようになっちゃった」

秋本「全然考えてくれないっていうか、それが当たり前になっちゃってるんだよね。今回もセトリ渡されて、10曲連続ってツッコむポイントじゃん? だけど、誰も何も言わないの(笑)。そういえば今日さ、『colors』めっちゃ盛り上がってたよね? この曲でみんなこんなに声出して応援してくれるんだ?って、びっくりしちゃった」

咲良「でも、リハの時にあのイントロ聴いて、なんか卒業式みたいってって言ってたよね(笑)」

秋本「これこそ『JK卒業式』でやるべきでしょって(笑)。あと『いけいけハリウッド』では、去年の幕張2DAYSのことをすっごい思い出したよね。続けてこれてよかったなって」

咲良「『いけいけハリウッド』自体もお客さんが盛り上がる曲に成長してるし、月日が経ってるんだなって思った」

──そういう意味では、今回初披露された新曲「ULTRA 超 MIRACLE SUPER VERY POWER BALL」が、1年後には同じように成長してるように思えますよね。

秋本「うん、今の『抱きしめてアンセム』みたいな感じになってそうだよね。だって昨日初めてやったのに、今日はみんなものすごいヘドバンしてるって思ったし(笑)」

咲良「嬉しいね」

秋本「でも、まだまだですよ。これからもっと盛り上がる曲になりますよ」

──では、最後に8月の日本武道館への想いを。

秋本「武道館は2回目だけど、360度のステージだから、また全然違うものになると思うけど……でも、まだ全然わかんないんだよね」

咲良「でもさ、一昨年の武道館では『抱きしめてアンセム』ですごい会場が一体になったから、やっぱり今年は『ULTRA 超 MIRACLE SUPER VERY POWER BALL』で会場を一体にさせたい」

──じゃあ、それまでにライブでたくさんやって、曲を育てていかないとですね。でも、あの曲めちゃくちゃ消費カロリー高そうですよね。

咲良「めっちゃキツい。5曲分ぐらいのエネルギー使うもん」

秋本「この夏で痩せるかも(笑)」

咲良「そのかわり首が太くなっちゃうかもね(笑)」


(文:宮内健)



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