REPORT REPORT

チームしゃちほこ 幕張メッセ2DAYS「鯱のぼり」DAY2 吠えまくれ!虎のぼり 2016.6.9

5月22日(日)千葉・幕張メッセイベントホール

「チームしゃちほこ 幕張メッセ2DAYS「鯱のぼり」DAY2 吠えまくれ!虎のぼり」


 5年目5公演5万人の達成に挑む〈VICTORY YEAR〉のキックオフとなる、幕張メッセ2DAYS「鯱のぼり」。「DAY2 吠えまくれ!虎のぼり」は、その名の通りシャウトしたりシンガロングしたりと、一緒に声を上げて盛り上がることをテーマにしたライブとなった。


 1曲目を飾ったのは、チームしゃちほこ最初のオリジナル曲「ごぶれい!しゃちほこでらックス」。ライブ冒頭からキラキラとテープが舞い散る中、会場全体が「ウリャ!オイ!」と全力で吠えまくると、続いて「ザ・スターダストボウリング」を投下。2曲目にしてもはやライブ終盤のような凄まじい盛り上がりを見せる。勢いをそのまま、〈吠えまくる!〉といえばまさにこの曲な「んだって!!」で地の底から沸き起こったようなデスボイスを響き渡らせると、昨日初披露した「ケモノノハナミチ」は早くもオーディエンスにも浸透。メンバーの振り付けもばっちりとキマっていた。


 この日もメンバーにはそれぞれソロ・ミッションが与えられていて、まずは昨日に引き続き秋本帆華のソロMCによる〈おっとりパワポ・プレゼン〉。前日とはまた違ったテーマをふんわりとしたプレゼンで着地させると、「ここからは吠えまくるコーナー!」と銘打って、秋本の「せーの!」という号令に合わせて力いっぱい「ウォーッ!」と吠えまくるようにと指令が下される。イントロから叫ぶフレーズがある「It's New 世界」「ピザです!」にはじまった吠えまくるコーナーだが、前日「せーの!」に合図で観客ジャンプさせるタイミングをうまく取れなかった秋本が反省点を早速リカバリしていて、シャウトさせるタイミングや叫び声の長さを自在に操っていた。咲良菜緒が〈本気で本気の本気だよー!〉とデレな愛嬌を振りまきながら吠える「大好きっ!」や、パワポプレゼンで〈可愛いものを見た後に吠えたくなる〉を実践した「Chérie!」など、キュートな魅力多めで吠えるコーナーを駆け抜けた。


 そして、この日もソロ・コーナーへ突入。前日は舞台に上がった時点で号泣していた伊藤千由李だが、この日は笑顔でステージに登場。感極まってうまく歌えなかったソロ曲「泣いてなんかいないよ」を、この日は伊藤の持ち味であるまっすぐで伸びやかな歌声の魅力を存分に発揮し、見事なまでに歌い上げた。


 「虎」と書かれたバルーンに乗って咲良菜緒が登場し、スタンド席の上のほうからゴンドラの真下まで全方位に笑顔を振りまきながら「ベイビーミソカツ」を歌い終えると、赤い魚のトロッコに乗って秋本が現れ、昨日に引き続きユニット曲「翼を授けてグローリア」を息のあったデュエットで熱唱した。そのまま秋本が残って「おっとりガールの憂鬱」で大観衆を一気にほのほのした世界へと引きづり込むと、メルヘンチックなムードを引き継ぐように坂本遥奈のソロ・パフォーマンスへ突入。「小さな夜の歌」のワルツにあわせて、映像と連動したダンスを成功させた。


 ソロ・コーナーのラストを飾ったのは、大黒柚姫。DAY1ではセンターステージを広々としたダンスを見せたが、この日はメインステージに立って、前日とは違う楽曲でまったく異なる振り付けのダンスを披露。途中にお笑い芸人・永野の踊りを引用したりと、もはや余裕すら感じられるパフォーマンスで会場を沸かせた。


 そしていよいよライブは後半戦へ。メンバーそれぞれがトロッコに乗って会場を練り歩く「よろしく人類」にはじまり、シンガロング・ナンバー「Wow Oh! Oh!」、ストレートにしゃちのカッコ良さを追求した「ちぐはぐ・ランナーズ・ハイ」で会場を熱く感動させたところで、次に届けたのは「colors」。ピアノ独奏からストリングスが加わるイントロダクションではじまったこの日は、伊藤千由李が歌い出しのパートを担い、ラストのパートは大黒柚姫が想いの込もった熱唱を聴かせる。5人の歌割り、そして5人のフォーメーションに変化はしたものの、活動休止中である安藤ゆずの想いは残りのしゃちメンたちがしっかりと受け継ぎ、変わらず守っていることを示したような、見事なパフォーマンスだった。


 MCを挟む余地もないまま、ここからは怒涛のアゲ曲セットへと突入。レーザー光線が狂ったように乱れ飛ぶ「勝手にハイブリッド」で、坂本が「吠えろーー!」と全力で煽ると、それまでも凄まじい迫力だったオーディエンスの「オイ!オイ!」という叫び声が、さらに大きくなって盛り上がる。去年の幕張で初披露されてから1年かけて立派なアゲ曲へと成長した「いけいけハリウッド」と続いた後、「乙女受験戦争」「トリプルセブン」「エンジョイ人生」という最強のアゲ曲を連続でぶち込んでいく。そこに生まれたのは、今までのチームしゃちほこのライブでもちょっと経験したことないほどのアツさだ。そしてライブはいよいよ最後の曲へ。するとここで、咲良菜緒があえて流れを止めて客席に語りかけ始めた。


「幕張にはこのイベントホールとは別に、もっと広い展示場という会場があります。今日そこでライブをやっているのはAAAさんです。だけど、今一番うるさい会場ってどこだと思いますか?」


 その言葉を受けて、「鯱のぼり」の会場である幕張メッセイベントホールこそ、一番うるさい会場だと言わんばかりに精一杯の力で吠えるオーディエンス。


「だけど私はまだAAAさんに届いてないと思います。展示場のスタッフさんに『今日イベントホール、うるさいね』って言わせたいじゃん!だから私たちはこの一曲を用意しました。みんな、最後の曲は思いっきり叫んで歌ってーー!抱きしめてアンセム!」


 エモーショナルでセンセーショナルな咲良のスピーチに、全オーディエンスの頭のネジはぶっ飛んだ。そして、もはや誰も止めることができない渦のような熱狂が、幕張メッセイベントホールに生まれた。会場の凄まじい勢いにさらに煽られ、ステージ上でパフォーマンスするメンバーも今まで到達したことがないゾーンに突入してしまったかのようだ。その光景に見たのは、チームしゃちほこのライブが元気に歌って踊るアイドルとそれを応援するファンという構図をとっくに逸脱し、純粋に歌とパフォーマンスの力でオーディエンスを熱狂まで引き連れていく、ライヴ・アーティストとしての圧倒的な実力だ。ラストのフレーズを大黒が思いの丈を振り絞ってシャウトし、最後はセットの階段にいた〈大五郎〉も連れ出して〈6人〉一緒に「抱きしめてアンセム」を踊りきって本編は終了した。


 アンコールには前日と同様、新曲「ULTRA 超 MIRACLE SUPER VERY POWER BALL」を披露。前日以上にヘドバンの一体感が増していて、この曲の底知れない力を感じさせた。今日の感想を一人ずつ述べたあと、最後の〈おっとりパワポ・プレゼン〉で紹介された「マジ感謝」で、2日間にわたるライブの感謝の気持ちを告げ、「鯱のぼり」は大成功のうちに終了した。




【しゃちメン反省会(?)アフタートーク】

*2日目の終演後にインタビュー収録。スケジュールの都合により、秋本・咲良のみ参加。


──いやぁ、今日のライブは今まで見てきたチームしゃちほこの中でも、一、二を争うぐらいに盛り上がってたと思います!

秋本・咲良「本当に!?」

──個人的には去年の幕張2日目を超えた熱狂と感動を覚えました。

秋本「おーー、それは嬉しい! 同じ会場だから比べやすいもんね」

咲良「今日は『吠えまくれ!虎のぼり』ってテーマだったんですけど、昨日の反省を今日のライブに活かすことができたよね」

秋本「うん。昨日は私が『せーの!』って言ったらジャンプするってのがあったけど、それを〈跳ねるコーナー〉でしかやってなくて。お客さんは最後も跳ねたかっただろうなあって思って。だから今日は〈吠えるコーナー〉以外でも、ライブ中のいろんなところで『せーの!』って言って、いっぱい吠えさせて。今日のテーマを最後まで全うできたと思う」

──最後の最後にみんなで大声で叫んで終わったところもよかったですね。そして今日のハイライトのひとつはやっぱり、菜緒ちゃんの「抱きしめてアンセム」の前のエモいスピーチが最高でしたね。

秋本「(笑)あの時ヤバかったよ」

咲良「普通の煽りだと、みんなも理解する前にとりあえず声を出すっていうのをわかってるから、ちゃんと想いを伝えた上で、叫んで盛り上げたいって思って……言ってしまいました(笑)。ぶっちゃけ私たちも展示場でやりたいじゃないですか? 2年連続同じ会場かって思ったところはあったから。ぶっちゃけね」

──そういう悔しさも含みつつのスピーチだったわけですね。でも、あれでさらにみんなの気持ちがひとつになったし、大声を上げる意味や目的っていうのも明確になりましたよね。あと、あまり大々的に言ってはなかったけど、実は最後のパートって10曲連続だったんですよね。

咲良「そうそう。昨日も最後は9曲連続だったし。なんかでも、去年の武道館で10曲連続に挑戦してて。スタッフさんも私たちがキツいだろうと思ってたら、意外とできちゃったんですよね。それからなんか普通に10曲とかセットリストが組まれるようになっちゃった」

秋本「全然考えてくれないっていうか、それが当たり前になっちゃってるんだよね。今回もセトリ渡されて、10曲連続ってツッコむポイントじゃん? だけど、誰も何も言わないの(笑)。そういえば今日さ、『colors』めっちゃ盛り上がってたよね? この曲でみんなこんなに声出して応援してくれるんだ?って、びっくりしちゃった」

咲良「でも、リハの時にあのイントロ聴いて、なんか卒業式みたいってって言ってたよね(笑)」

秋本「これこそ『JK卒業式』でやるべきでしょって(笑)。あと『いけいけハリウッド』では、去年の幕張2DAYSのことをすっごい思い出したよね。続けてこれてよかったなって」

咲良「『いけいけハリウッド』自体もお客さんが盛り上がる曲に成長してるし、月日が経ってるんだなって思った」

──そういう意味では、今回初披露された新曲「ULTRA 超 MIRACLE SUPER VERY POWER BALL」が、1年後には同じように成長してるように思えますよね。

秋本「うん、今の『抱きしめてアンセム』みたいな感じになってそうだよね。だって昨日初めてやったのに、今日はみんなものすごいヘドバンしてるって思ったし(笑)」

咲良「嬉しいね」

秋本「でも、まだまだですよ。これからもっと盛り上がる曲になりますよ」

──では、最後に8月の日本武道館への想いを。

秋本「武道館は2回目だけど、360度のステージだから、また全然違うものになると思うけど……でも、まだ全然わかんないんだよね」

咲良「でもさ、一昨年の武道館では『抱きしめてアンセム』ですごい会場が一体になったから、やっぱり今年は『ULTRA 超 MIRACLE SUPER VERY POWER BALL』で会場を一体にさせたい」

──じゃあ、それまでにライブでたくさんやって、曲を育てていかないとですね。でも、あの曲めちゃくちゃ消費カロリー高そうですよね。

咲良「めっちゃキツい。5曲分ぐらいのエネルギー使うもん」

秋本「この夏で痩せるかも(笑)」

咲良「そのかわり首が太くなっちゃうかもね(笑)」


(文:宮内健)



チームしゃちほこ 幕張メッセ2DAYS「鯱のぼり」DAY1 跳ねまくれ!魚のぼり 2016.5.27

5月21日(土)千葉・幕張メッセイベントホール

「チームしゃちほこ 幕張メッセ2DAYS「鯱のぼり」DAY1 跳ねまくれ!魚のぼり 」


 5年目5公演5万人という大きな目標を掲げた〈VICTORY YEAR〉。その試金石となるのが、幕張メッセ2DAYS「鯱のぼり」だ。鯱の文字を分解するように、「DAY1 跳ねまくれ!魚のぼり」「DAY2吠えまくれ!虎のぼり」と銘打って、まったく異なるセットリストで挑むという。メインステージの両側には「魚」「虎」の文字がでかでかと書かれた大きなバルーンが。そしてアリーナ中央にはセンターステージが設けられ、ライブの始まりを今や遅しと待ち構えている。


 「これは歌と踊りと笑顔で人々を幸せにしようとする少女たちの物語」というナレーションとともに、スクリーンには〈Road to 笠寺〉をテーマにした冒険譚のようなCG映像が流れる。コミカルな内容で笑いを誘いつつ、「今日は一緒に跳ねまくろうぜ!」と気合い一発シャウトすると「overture」が流れ、メンバーたちがステージに登場!いよいよライブの始まりだ。


 VICTORY YEARの幕開けを飾るのはやはりこの曲「恋人はスナイパー」。オリエンタルなエッセンスを取り入れた衣装に身を包んで記念すべき路上デビュー曲を歌う(5年目の)チームしゃちほこは、「トリプルセブン」「J.A.N.A.I.C.A.」、この日ライブ初披露となった「ケモノノハナミチ」と立て続けに披露。冒頭4曲にして早くもトップギアに入ったパフォーマンスで幕張の観衆を元気よく跳ねさせる。


 今回のライブではメンバーそれぞれに〈ソロ・ミッション〉が課せられた。その第1弾は秋本帆華のソロMC。スーパーササダンゴマシーンみたいなことをやりたい!という秋本自身の発案で〈おっとりパワポプレゼン〉をユルっと披露したのち、「跳ねるコーナー」なるパートへ突入。秋本が「せーの!」と言ったら会場全体でジャンプするというシンプルなシステムだ。しかし最初の「OEOEO」では快調に「せーの!」を連呼していた秋本だが、おっとりした性格かつ普段煽りをしないポジションにいるためか、目まぐるしく展開する「天才バカボン」では「せーの!」を発するタイミングがズレてしまったり、「いただきっニッポン!~おみそれしましたなごやめし~」では号令を発せずに曲が終わるという面白い結果に(というか秋本の号令がなくても、客席は勝手に跳ねまくっていたのだが)。


 そしてライブは、ソロ・コーナーへ。センターステージに登場した大黒柚姫のミッションは〈ソロ・ダンス〉。この数日間、他のメンバーよりも入り時間を早くして猛レッスンに勤しんだという大黒は、センターステージの広さを目一杯活かしたダイナミックで切れ味鋭いダンスを披露。合間には〈I'm a perfect 柚姫〉的な遊びの要素も取り入れた見事なパフォーマンスで会場じゅうの喝采を集めた。


 会場がキミドリ一色に染まると、メインステージには坂本遥奈が登場。〈ソロ・パフォーマンス〉がミッションであった坂本は、昨年末に行われたソロライブ6DAYS後半で見せたステージの延長戦上にあるような、エレガントな可愛らしさを前面に打ち出した歌と踊りで魅せていく。LEDの大型ビジョンに現れた映像演出とシンクロさせた振り付けなど、これまでのしゃちにはない表現スタイルを見事に呈示していた。


 咲良菜緒のソロ・ミッションは〈ソロ・スカイウォーク〉という謎のお題が与えられていたが、それは気球に乗って会場じゅうを移動しながら「ベイビーミソカツ」を歌うという大掛かりなものだった。スタンドの客席ともハイタッチできるぐらいに近づいたりと自由に飛び回った。次の曲に入るとトロッコに乗って秋本帆華が登場し、秋本と咲良の新ユニット〈Red Hono Blue Nappies〉で新曲「翼を授けてグローリア」を披露。予想外の組み合わせながら見事なハモりも聞かせたりと、会場を大いに盛り上げた。


 そして!会場全体が黄色く輝くと、センターステージに〈ソロ曲〉のミッションを与えられた伊藤千由李が登場。去年の幕張2DAYSのMCでソロ曲が欲しいと直訴した伊藤だが、ちょうど一年後の同じステージで待望のソロ曲を披露することとなった。ステージに立った段階ですでに号泣していた伊藤は、何度も声を詰ませながら「一年経っていい曲にめぐり合いました。大切に歌っていきたい曲です」と述べて、新曲「泣いてなんかいないよ」を歌いはじめる。その曲名が出てきた瞬間には会場からさすがに笑いがこぼれたが、フォーキーな楽曲の美しさと、涙をこらえながら歌う伊藤の姿に会場に居合わせた誰もが胸を打たれたことだろう。


 「もーちょっと走れ!!!」でトロッコに乗ってメンバー全員が再びセンターステージに集結すると、大サビでゆずぽんコールが轟いた「乙女受験戦争」を皮切りに、トロッコで会場じゅうを練り歩きながら歌う「JOINT」や、力強いダンスが見所の新曲「Wow Oh! Oh!」、過剰すぎるほどに飛び交うレーザービームの海の中で会場全体が踊り跳ねた「アイドンケア」……と、圧倒的なパフォーマンスで頂まで一気に駆け上がる。全力で跳ねまくった客席にもさすがに疲れが出てきた頃だが、チームしゃちほこには手を緩めようとする気配がまったくない。しゃちほこきってのアゲ曲中のアゲ曲「そこそこプレミアム」で完全に頭のネジが外れ、〈みんながいなくちゃならない 誰が欠けてもつくれない 君がいるからできる オリジナリティ〉という大サビのフレーズに万感の思いがこめられた(ように感じた)「勝手にハイブリッド」、跳ねまくる!といえばこの曲「いいくらし」、問答無用のアンセム「抱きしめてアンセム」と、一瞬も休む隙を与えずキラー曲の数々を繰り出していく。9曲ノンストップ続いた本編を締めくくったのは「エンジョイ人生」。6色のテープが舞い散る中、オーディエンスたちもありったけのジャンプとシャウトを出しきった。


 熱気が覚めぬ中、会場にはふたたびCG映像が流れ、8月に開催される日本武道館公演のタイトル「しゃちサマ2016 真夏のPOWER BALL」と、360度のセンターステージで開催されることが発表された。そのBGMに流れていた聴きなれないサウンド。それこそが、浅野尚志が手がけたチームしゃちほこの最新曲「ULTRA 超 MIRACLE SUPER VERY POWER BALL」だった。燃え盛る炎の中でエモーショナルに披露されたこの曲は、サビの〈BANG YOUR HEAD〉という部分で激しくヘッドバンギングする振り付けが取り入れられているのだが、初披露のはずのこの日の段階で、ヘッドバンギングでとてつもない一体感を早くも生んでいて、今後チームしゃちほこの新たなるアンセムとして大切な1曲になっていくだろう予感を確信させた。最後の最後にとんでもないBOMBを投下したチームしゃちほこは、最後に「でらディスコ」を歌いながら、トロッコで客席を練り歩きながら感謝の気持ちを伝えて、激しすぎる「DAY1 跳ねまくれ!魚のぼり」の幕を下ろした。




【しゃちメン反省会(?)アフタートーク】

*1日目の終演後にインタビュー収録


咲良「今回の幕張は、メンバーとみんなが一緒になってひとつのことをする、参加型のライブっていうのがテーマで。2日間で『魚』と『虎』に分かれてて、魚は跳ねるからみんなでジャンプをできる曲が多いセトリになったんだよね」

秋本「私はふだんライブとかで煽ったりしない人だから、『せーの!』って掛け声でジャンプさせるタイミングがよくわからなくなって、途中踊れなくなっちゃったり(笑)。まあ、苦戦しながら、がんばりました(笑)」

大黒「柚姫は、ソロ・ダンスがんばった! 全然覚えられないし、自分がやったことない曲とかやったから筋肉痛になったり。ハルやちゆもソロのダンス・パートとかあるけど、その二人とはちょっと違った個性が出せるように踊れたらというのは意識したかな。1日目が終わったから、縛られたものがひとつほどけてちょっと安心してます(笑)」

坂本「私は、映像演出と合わせたソロ・パフォーマンスをやったけど、こういう魅せ方もアリなんだなって気づけてよかった。一度でも振りやきっかけを間違えるとダメだから、かなり気をつけて踊りました」

秋本「でも、ちゃんと合ってたよ。ハル、すっごい可愛かった!」

坂本「本当に? だったらよかった(笑)。普段は大きいライブになると、それぞれがソロで歌ったりすることもあるけど、今回はみんながみんな全然違うことをやってたから。リハーサルに入っても、一人一人別々に練習してる時間が長かったし、お互いになるをやるか当日までわからなかったよね」

大黒「ほーちゃんと菜緒はユニットやったしね。よく覚えられないユニット名だったけど」

咲良「ユニット名は、店長に勝手に付けられたものだけど、私としては納得してないから(笑)」

秋本「あれは定着させない!」

咲良「ユニット名募集中です(笑)」

秋本「で、今日はなんといってもちゆのソロ曲だよね! ちゆ、いつから泣いてたの?(笑)」

伊藤「曲が始まる前から、センターステージの下に隠れてたんだけど、その時にはすでにちょっとヤバかった(笑)。でもさ、感動的な場面だったのに、みんな笑ってたんでしょ?」

秋本「だって曲名が『泣いてなんかないよ』なのに泣いてるんだもん、ずっとギャグだと思っちゃって(笑)。スタッフさんもメンバーも大爆笑してた」

大黒「歌詞もせっかくいいこと言ってるのに、全然入ってこなかった(笑)。期待を裏切らないよね、ちゆは」

坂本「でもさ、ちゆ、めっちゃ悔しいでしょ?」

伊藤「うん、悔しい!」

咲良「明日は2日目でセトリも違うけど、とにかくアゲるっていうことは変わらないから。1日目も2日目も『普通に盛り上がったね』っていうので終わらない、それぞれが違う盛り上がり方で『楽しかった』ってみんなに感じて帰ってもらいたい。ソロのミッションもかぶらないようにやりたいしね」

秋本「あとは、ちゆが泣かないこと(笑)。もっとがんばれるもんね、ちゆは」

伊藤「うん、リベンジする!」


(文:宮内健)



「Coca-Cola presents unBORDE 5th Anniversary Fes 2016」2016.4.20

4月10日(日)千葉・幕張メッセイベントホール

「Coca-Cola presents unBORDE 5th Anniversary Fes 2016」


チームしゃちほこが在籍するレーベル〈unBORDE〉の5周年を記念して、所属アーティストが幕張イベントホールに集結したビッグ・パーティ。チームしゃちほこにとってこの会場は、昨年4月の〈幕張HOLLYWOOD〉で2DAYSのライブを成功に収めた思い出の地であり、また来る5月21・22日には再び2日間にわたって単独公演を行う、VICTORY YEARの第一関門となる場所だ。なので、メンバーにもファンにも馴染み深い場所ではある。が、今回ばかりはここがホームだとは言い難い。完全招待制によるこのイベントには、RIP SLYME、きゃりーぱみゅぱみゅ、ゲスの極み乙女。などトップ・アーティストがこぞって参加。それぞれのファンが多数集まっているのはもちろん、正直アイドルにはまったく興味がないという観客も少なからずいるはず。そんなアゲインストな状況下で、チームしゃちほこはどんなステージを見せてくれるのか?期待も高まる。


藤井隆をゲストに迎え大いに盛り上がったtofubeatsのステージの余韻が残る中、会場にいつもの「出囃子」が鳴り響く。すると、客席のあちこちに6色のペンライトが光りはじめた。想像以上に多くのしゃちファンが集まってくれたのがわかるが、それでも半数に届かない数だ。


ステージ上に5人のメンバーが揃うと、秋本帆華の「見てー! あれが私たちのレーベル unBORDE!」というシャウトとともに「恋人はスナイパー」でライブはスタート。チームしゃちほこの名刺代わりの楽曲で、テンションを一気に高めていくメンバーとしゃちファンたち。しかし、初めてしゃちのライブを目の当たりにした多くのオーディエンスは、その盛り上がりにどうついていけばいいのか、少々とまどってるような様子が窺える。その空気を即座に察知して、いつも以上にパワフルに客席を煽り、一人一人に問いかけるようにダンスやコールを促していくメンバーたち。髪を振り乱しながら激しく頭を振る大黒柚姫を筆頭に、全身全霊のパフォーマンスで訴えかけていく。ライブ後、メンバーに話を訊いたところ「知らない人にしゃちを知ってもらうっていう感じで、フェスの時のみんなのやり方って、単独ライブとは違うんですよ」(秋本)と語っていたが、まさにこの臨機応変な攻め方は、ロックフェスなど多くの他流試合を経験して培ったスキルといえるだろう。「今日みたいにしゃちのことを知らない人が多いライブは、めっちゃ燃える! 私たちのこともっと知って!って(笑)。大きい会場だから、普通に踊ってても見えないじゃないですか」(大黒)。「わかる! タオル振ってない人を見つけたら、めっちゃ目で訴えかけたりね。やる曲数も少ないから、そこに全力を注がないとダメだから。短い時間にギュっと詰め込んで魅せるのを意識しました」(伊藤)。


話をライブに戻そう。メンバーカラーのレーザービームが飛び交う中、2曲目は「いいくらし」。unBORDEにはダンス・ミュージックを主体にしたアーティストも多いが、そういったファン層をも振り向かせるEDMチューンを投下していくチームしゃちほこ。めくるめくような展開で、最初は固かった客席も気づけば大きく揺れている。決定打となったのは、3曲目に披露した「JOINT」。unBORDEの先輩であるRIP SLYMEのヒット曲のカバーであるこの曲では、坂本遥奈の速射砲のようなラップを皮切りにしたアグレッシヴな攻撃に、世代やジャンルを飛び越えた盛り上がりを見せ、会場じゅうがタオルを振り回す美しい光景が生まれた。


「知ってる人は一緒に踊って! 知らない人は知ったふりして踊れーーー!」と坂本がフロアに檄を入れ、「トリプルセブン」でライブも終盤へ。いつものようにステージも客席も一緒に踊ってカオティックな盛り上がりを見せていたのだが、さすがに初見の観客には振りが難しかったか。会場全体がひとつになって踊る、というまでには至らなかったが、ステージ脇のヴィジョンに映し出された汗だくになって歌い踊るメンバーたちの姿と、隣で振りコピに没頭するファンの姿を目の当たりにしたオーディエンスに、チームしゃちほこのライブのアツすぎるアツさは十分すぎるほどに伝わったことだろう。


「春らしいふわふわした曲なので、ふんわり聴いてください」という秋本の脱力したMCが空気を入れ替えると、最後にニュー・シングル「Cherie!」を披露。ついさっきまでの迫力あるステージとは打って変わった、爽やかな春風のようなキュートで可憐なダンスをみせる彼女たちに、会場の半数以上を占める女性客たちもうっとりした表情で眺めていたのが印象的だった。


約25分の短い時間ながら、カラフルな魅力を見せつけた、チームしゃちほこ。最後はグループを代表して咲良が「ついでに聴いた方も、チームしゃちほこを可愛がってくれたら嬉しいです」とユニークなMCで締めるあたりも含めて、大きな舞台でも常にしゃちらしさ全開で挑む彼女たち。1ヶ月後にはここ幕張イベントホールのステージに、チームしゃちほこがふたたび立つ。(文:宮内健)






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